ご挨拶

　この度、第25回日本ロービジョン学会学術総会を、2024 年 5 月 24日（金）・25 日（土）・26 日（日）の 3 日間、埼玉会館（埼玉県さいたま市）にて開催させていただくこととなりました。埼玉県で本学術総会が開催されるのは2014年に開催された第15回学術総会以来で10年ぶりとなりますが、再び皆さまを埼玉にお迎えすることができ光栄に存じます。　

　日本ロービジョン学会は、年に１回、全国の 医育機関および第一線の臨床の場で活躍する眼科医、視能訓練士、看護師などの医療関係者に加え、視覚障害者ご自身、教育、福祉、労働、企業関係者など多彩な背景の方々が参加している学際的な学会となっております。

　本学術総会のテーマは「広い視野で連携力を高めよう！」です。ロービジョンケアを実践する上で連携の重要性はもはや周知の事実であり、従来の当学術総会でのテーマでも連携に関連した内容はこれまでも多く使われておりました。これまで主に言われてきたのは、医療、福祉、教育の連携ですが、共生社会を見据えたいま、従来の範疇に止まらず、大局的な視点に立った連携にも意識を向ける必要があります。リハビリテーション医療、介護、パラスポーツ、産学・工学、産業保健との連携等、時代はより俯瞰的な連携も必要なステージに入ってきていると考え、今回のテーマを選ばせていただきました。現在、このテーマに沿った内容の特別講演、シンポジウム、教育セミナーなどの企画プログラムを充実させるべく、関係者一同、鋭意準備を進めさせていただいております。

　今回の会場である埼玉会館は県都浦和に位置し、1926年に渋沢栄一らが中心となって建設された昭和天皇の御成婚記念埼玉會館に始まり、1966年にモダニズム建築を先導していた建築家の前川國男氏の設計により建て替えられました。落ち着いた外観に加え、音響家が選ぶ優良ホール100選にも選ばれており、まさに皆さまとともに学び交流できる場として相応しいと感じております。是非、多くの皆さまからの演題のご応募、ならびに、大会へのご参加とご支援を賜りますよう、何卒お願い申し上げます。

2023年8月吉日